置かれた場所で咲きなさい。〜ラインホルト・ニーバー〜

 この言葉は、「配属された場所で、全力を尽くして幸せになりましょう。それが私たちにできる唯一かつ最善の方法です」ーーこのように解釈されて、会社や公務員の研修で好んで使われています。私の経験から、組織の中で働く人の心構えとしては、実に的を得ています。自分で配属先を決めれる人は稀です。 とすれば、現在の所属場所で知識・経験・人脈を得るのが賢明です。そのことが人間の成長に繋がります。そこでしか得られない […]

たゆたえども沈まず

 この言葉はフランス・の首都パリの紋章に記された標語です。パリの歴史的な誇り、困難に屈しない精神を象徴しているそうです。原語では Flctuat nec mergitur. 世界史の知識に乏しい私でも、パリの市章にこの言葉が記された重みを何となく感じます。自分たちの歴史に誇りを持ち、様々な困難に打ち勝ち、世界に冠たる文化・芸術を育て上げた矜持のようなものを感じます。   閑話休題。「世の中は三日見 […]

春の椿事(1)〜僕の服がない〜

 春は椿事がよく起こります。これは、2015年2月25日午後3時30分、行きつけの温泉で実際に遭遇した春の椿事です。  玄関を入ってすぐの自販機で入浴券を購入していると、男性用脱衣所の暖簾を潜って一瞬だけ裸の男が現れました。世の中には変人もいるなぁなどと思い脱衣所に入りました。すぐに、先ほどの男と従業員のおばさんが脱衣所に入ってきました。裸の男性の服が無くなったと言うのです。風呂場には、先ほどの男 […]

見えないものが、見えてくる。

 人工知能研究者の黒川伊保子さんによれば、「年齢を重ねれば人間の脳は生理学的には老化する。しかし装置としての脳は進化している」という。そう言えば、「年を重ねると、見えないものが見えてくる。物に込められた魂が見えてくる」とラジオで誰かが言っていたのを聞いたことがあります。これは脳の進化なのでしょうか。  この話を畏友にしたところ、「そうだよ。俺なんか、寿司を食べていると荒海で働く漁師の姿が目に浮かぶ […]

私たちは3つの時間を生きている。

 作家の五木寛之さんが、とあるエッセイで、「ガラクタに包まれて暮らしている」と言っていました。「できるだけモノを捨てないで生きていこうと思っている」とも。 断捨離にかなりの時間とエネルギーを費やしている私にはちょっと気になるエッセイでした。  その理由は、「回想には依代(ヨリシロ)が必要」だからということです。「人は3つの時間を生きている。過去・現在・未来の3つの時間。回想と、思想、空想と言い換え […]

あーっ、勘違い。でも、それなりの理由がある。

(原 文)  天つ風 雲の通ひ路 吹きぢじよ をとめの姿 しばしとどめむ                         僧正遍昭 (解 説)  天の風よ、雲の切れ目にある天と地を繋ぐ通り道を閉ざしてください。天女をもう少し見ていたいから。宮中での宴席で美しい舞姫に心奪われています。 僧正はお坊さんの最高位。 (私の体験 1  恋するお坊さん)  あー、勘違い。72歳になるまで、ずっと「お坊さんの […]

沖の干潟遥なれども、磯より潮の満つるがごとし。

/ (原 文) 死期はついでを待たず・・・沖の干潟遥なれども、磯より潮の満つるがごとし。                            ==徒然草155段==(解 説) 「死期(しご=いつ死ぬか)はついで(順序)を待たず」とは、「人間はいつ死ぬか分からない」ということ。 遠浅の海では、潮が引くと沖の方まで、ずっと干潟が続きます。沖のほうから順番に潮が上がって来るだろうと思って、遊び呆けてい […]

真俗ににつけ、必ず果たし遂げむと思わんことは、機嫌を言ふべからず。

[原 文]世に従わん人は、先づ機嫌を知るべし。・・・(中略)・・・真俗ににつけ、必ず果たし遂げむと思わんことは、機嫌を言ふべからず。・・・(中略)・・・磯より潮の滿がごとし。 ーーー徒然草155段 [解 説] 現代語に置き換えると・・・状況や場面に関わらず、(つまり、仏法の世界で生きていようが、世俗で社会生活を営んでいようが、)何がなんでも成就したいと思うことについては、タイミングを測ることは不要 […]

世に従わん人は、先ず機嫌を知るべし。

 世に従わん人は、先ず機嫌を知るべし。序悪きことは、人の耳にも逆らい、心にも違いて、そのこと成らずーー徒然草155段の冒頭です。「機嫌」とはタイミングのこと。「序」は「ついで」と読み、順序のことです。  まさに、人間社会の真理を突いた言葉です。何かを願って行動する時、タイミングを窺い、アクションの順序を間違えないようにするーーとても大切なことです。 この言葉に出会ったのは、60を過ぎてからです。振 […]